電子帳簿保存法のタイムスタンプ、2026年に小さな事業者は要りますか?
電子帳簿保存法のタイムスタンプ、よく分からないけど高そう、と感じている方が多いです。結論、ほとんどの小さな事業者にとって、タイムスタンプは要りません。タイムスタンプは「訂正・削除の履歴が残せない」昔のシステムで保存する場合に必要だったもので、2026年5月時点で使われているクラウドサービスは、ほぼすべて訂正・削除履歴が標準で記録される設計です。だから不要、というのが現状の整理です。例外として、自前サーバーで電子帳簿を運用する場合だけ、タイムスタンプの導入を検討する余地が残ります。
電子帳簿保存法のタイムスタンプは、本来どんな仕組みですか?
結論、「この日時に、このデータが存在していて、その後改ざんされていないこと」を第三者機関が証明する仕組みです。
理由は、電子帳簿保存法では「保存したデータが後から改ざんされていない」ことの担保が要件のひとつになっているからです。タイムスタンプは、総務省の認定を受けた事業者(セイコーソリューションズ・アマノ・三菱電機ITソリューションズ等)が発行します。1スタンプあたり数十円〜数百円程度です。
具体的には、領収書PDFにタイムスタンプを付与すると、付与時点でのデータの状態が固定され、その後の改ざんが検知できるようになります。これが電子帳簿保存法の「真実性の確保」要件の代替手段として認められています。
2026年の小さな事業者が、タイムスタンプを要らない理由は?
1つ目は「クラウド会計サービスが訂正・削除履歴を標準で記録している」こと。freee会計・マネーフォワードクラウド会計・弥生会計オンライン等は、データの編集履歴をすべてサーバー側で記録します。これがタイムスタンプの代替として要件を満たします。
2つ目は「クラウドストレージにも更新履歴が残る」こと。Googleドライブ・Dropbox・Microsoft 365のSharePointは、ファイルのバージョン履歴を自動保存します。誰がいつ何を変えたかが完全に追跡できるため、訂正履歴の要件を満たします。
3つ目は「電子契約サービスがすでにタイムスタンプを内蔵している」こと。クラウドサイン・freeeサイン・GMOサイン等は、契約締結時に自動でタイムスタンプ相当の処理を行います。事業者側で別途契約する必要はありません。
自社のタイムスタンプの要否を判断する、具体的な手順は?
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手順1
電子取引データ(メール添付PDF・クラウド請求書・ネット領収書)の保存場所を一覧にする
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手順2
それぞれの保存場所について「訂正・削除の履歴が残るか」を確認する(クラウド会計・クラウドストレージなら標準でYes)
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手順3
履歴が残るサービスに保存しているなら、タイムスタンプは不要と判断する
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手順4
自前サーバーや個人PCのフォルダに保存しているデータがあれば、それだけクラウドサービスに移動するか、タイムスタンプを検討する
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手順5
判断結果を「電子取引データ管理ルール」として1枚紙にまとめ、税理士に確認してもらう
よくある質問
Q. タイムスタンプを導入するメリットは何もないですか?
あります。法令の解釈が変わったり、税務調査でより厳しい証明を求められた場合の保険になります。ただし、月数百円〜数千円の運用コストと、その手間に見合うかは事業規模次第です。年商数千万円以下の事業者にとっては、過剰投資になることが多いです。
Q. 自前のNAS(ネットワーク接続ストレージ)に電子取引データを保存している場合は?
NASに編集履歴を残す設定があるか、バージョン管理ソフトを併用しているかで変わります。これらがない場合、タイムスタンプの導入を検討する価値があります。または、機会にクラウドストレージ(Googleドライブ・Dropbox等)に移行するのが結果的に安く済みます。
Q. ととのえる屋に頼んだら、タイムスタンプの要否判断までやってもらえますか?
やります。電子取引データの保存場所の棚卸し、訂正履歴の有無確認、必要に応じてクラウド移行の提案まで、長野県内の数名規模の事業者向けに、税理士と連携する形で組み立てます。
タイムスタンプ、うちは要るのかな要らないのかな、と一言だけ送ってください。
いまの請求書・領収書の保存場所を教えていただければ、
要否を1日以内にお伝えします。